会社の大小や業種に関係なく、経営者の悩みのほとんどは、どうしたら売上が上がり、そして、どうすれば利益を増やすことができるかです。
もちろんこれは、個人事業者でもまったく同じです。
売上に悩んだ時のチェックポイント
会社やお店の売上を上げる為には、基本として3つのポイントがあります。
その3つとは、
(1)見込客を集めること。
(2)集めた見込客に対してあなたや、あなたの会社の価値を伝えること。
(3)あなたの会社の商品やサービスを購入することで、お客さんに、どのようなメリットがあるかを明確に伝えること。

この(1)~(3)までができていれば、あとは、シンプルに商品を差し出すだけです。それだけで自然に商品が売れていきます。
売上に悩む会社は、このうちのどれかができていない場合が、ほとんどなのです。
まず「見込客」を集める
多くの人が勘違いしがちなのが、この見込客を集めるという部分です。
見込客を集めるとは、新しいお客さんを集める事ではありません。これを、正確に表現するならば、購入してくれる可能性のある人に、アプローチする方法を手に入れることです。
「アプローチする方法を手に入れる」とは、セールスすることではないのです。この違いがとても大きいのです。
たとえば、チラシを打って見積もり依頼や、注文を直接取ろうとすると、それは、とてもハードルが高く成ります。
通常のお客さんは、チラシを見て買ってくれる人はほとんどいません。だからチラシの反応率が0.03%なんて数字が出るわけです。
チラシを100000万枚撒いて3件・・・。
折り込み代や印刷費を考えると、1枚単価6~7円として、60万~70万の経費です。これで採算ベースに持って行こうとすると、かなり大変なのは目に見えています。

しかし、これを購入してくれる可能性のある人にアクセスする方法を手に入れる方法として考えれば、例えば、小冊子をプレゼントでもいいし、イベントを行って来場してもらい、そこで、住所と名前を書いてもらってもいい。さらには、何かのプレゼントをするキャンペーンでもいいわけです。
そして、アクセスできるようになったら、そこで売っていく。
つまり、見込客を集めるということは、その商品を購入してもらえる可能性がある人たちの住所やメールアドレスなどを集めることなのです。
そう考えれば、他にも、色々なアイディアが浮かんでくるはずです。
見込客リストを収集するということが、すなわち「見込客」を集めることなのです。
これを集客と言います。
集客の3つの方法
そして、この集客の方法は、3つしかありません。
自分で集めるか(作る)
人に集めさせるか(借りる)
広告を出すか(買う)
これだけです。

「自分で集める(作る)」とは、自分で情報発信する媒体を運営して、相手から近づいてもらいます。ブログを書いたり、SNSでつながったりしてファンを作っていくのが代表的な方法です。
「人に集めさせる(借りる)」とは、リストを持っている人に協力してもらいます。つまりJV(ジョイントベンチャー)です。
「広告を出す(買う)」とは、ご存知の通りチラシなどの広告を打つことで集客します。この広告の種類は数多くありますので、方法もいくらでもあります。
それぞれの方法の解説は、また別の機会にしますがとにかくこの3つだと覚えてください。
では、この3つのうちのどれをやればいいかというと全部です。見込客を集めるのは、可能な限りの方法で集めていくのです。
できることは、全部やる。この姿勢が大事になります。
最初にあなたの価値を伝える
見込客を集めたら、次にやらなければいけないことは、まず話を聞いてもらえるようにすることです。なぜなら、ほとんどの人は、間違いなく、話を聞かない(読まない)、信じない、理解しない、行動しないの、4つのないが基本だからです。

しかも、人間は、簡単に人を信じません。ある程度経験を積んだ大人であれば、なおさらです。一度や二度、伝えたところで、変わるわけではありません。だから、何度も何度も伝えるのです。
この時に、何を伝えるかというと、まず自分のことをしっかりと相手に伝えることです。
自分はどのような人生を送ってきて、どのような考えを持っているのか?
自分はどういった価値観を持っているか?
こうしたことを、伝えていくのです。
つまり、見込客を集めたら、最初にやるべきことは、「集めた見込み客に対して、あなたの価値を伝えること」なのです。
商品を購入するメリットを伝える
見込客を集めて、あなたやあなたの会社の価値をしっかりと伝えたら、次にすることは、
「あなたの会社の商品やサービスを手に入れることで、お客さんに、どのようなメリットがあるかを明確に判り易く伝えること。」
ちょっと長いですが・・・
簡単に言えば、お客さんにどのようなメリットがあるかを明確に伝えることです。

ここまで来れば、商品の説明をしても、ちゃんと聞いてもらえます。しかし、まだ売ってはいけません。
売る前にお客さんのメリットを徹底して伝えます。
メリットを伝える為には2つの面から説明してきます。
まずは、表側
この商品を買ったら、あなたの未来はこんなに素晴らしくなります。これを伝えます。そういうことを、具体的に、誰でもイメージできるように判り易く伝えるのです。
だれでもイメージできるということが、ここでは大切です。だから、難しい言葉を使わずに、小学生でも理解できるように具体例を示していくのです。
そして、表側を伝えたら次は裏側を伝えます。
裏側は、この商品を手に入れなかったら、あなたの未来はこんなに悲惨になります。こういったことを、明確に伝えます。つまり、手に入れなかったときのデメリットを伝えるのです。これもやはり、誰もが具体的にイメージできるように伝えるのです。
あえて、反対の部分をつたえることで、メリットをより際立たせます。感情的には、メリット(快)とデメリット(痛)を伝えて、自分で選択するようにしていくのですね。
ここまでできたら、後はもう何も必要ありません。セールスすら要らなくなります。
「あ、これ買っといてください」
これだけで、売れるようになります。
単純に考えれば答えは見つかる
ビジネスというのは、どうしても複雑に捉えがちです。もちろん、多くの要因が重なって、結果に表れますから、当然ではあります。
しかし、複雑なものをそのまま何とかしようとしても、混乱するばかりになります。特に、問題が生じているときこそシンプルに考えることで、解決策が見つかるものなのです。

しかし、問題があるときは、社長は夜も寝れないほどの苦しみを味わいますから、冷静に考えることがなかなかできません。だからこそ、少ないチェックポイントから発想を展開していく必要があります。
ここまで説明した3つは、掛け算になって数字に反映しますので、どれか一つが0になってしまえば結果も0になってしまいます。だから、最低、この3つは、しっかりとできているかを常にチェックしてください。
さらに、これらの3つのポイントを仕組みとしてキッチリ導入できれば、特別なことをしなくても業績は、勝手に上がっていくものです。
売上げが上がらずに苦しんでいるのであれば、まず、この3つを確認することから始めてみてください。必ず、改善するところが見つかるはずです。