私がコンサルする会社は、ほとんど例外なく、業績が伸びていきます。
しかし、業績が伸びると、つい小さいという最大の利点を放棄してしまいがちです。
多くの小さな会社の社長がこの罠に嵌ります。
銀行から融資の話を持ち掛けられたり、会社を大きくしていこうという、誘惑にかられて道を間違ってしまうのです。
小さいという利点を確認する
現代のようなネット中心の時代は、小さいことが最大の利点になります。
なぜならネット中心の時代は、環境変化の激しい時代でもあるからです。
ですから、おのずと、経営モデルもそれに対応させておかなければなりません。
つまり、いつでも変化ができる状態にしておくことが強みを保つ方法なのです。
その為には、経営経費を固定化させないことが必要です。
よくいう、固定費をなるべく変動費に置き換えるということです。

具体的に言ってしまうと、
・人はなるべく雇わない
・事務所はなるべく小さくする
(できれば自宅で)
・設備は持たない
(設備投資はしない)
・リースは組まない
・毎月かかる経費はなるべく抑える
・借金はしない
こういうことです。
すぐ変化できる状態を維持する
環境が激しく変化するのですから、いつでも変えられる状態にしておくのです。
極端な話、都合が悪ければ、明日からでも事業を変化させることができる。
もっと極端にいえば、すぐに廃業できるようにしておくことです。
今の時代は、一つの事業の寿命がとても短くなっています。
2~3年で、寿命が尽きてしまう事業もざらにあります。

しかし、融資を受けたり、リースを組んだりという借金をしてしまうと、辞めたいときに辞めることができなくなります。
これをしておかないと、強みであるはずの環境の変化がかえって首を絞めることになります。
辞めたいときに辞められない事業は、とても苦しいものですし、その結果として、大きな負債を抱えることになってしまいがちです。
こうして、多くの小さな会社は、負債を抱えて苦しむことになります。
小さな会社は変態して生き残る
小さな会社で行うビジネスは、今の時代に最も合ったビジネススタイルです。
しかし、なぜそれが強みになっているかが理解できていないと、間違った道を進んでしまうことになりかねません。
小さいということは、いつでも撤退できるということなのです。
明日からでも、別の商売をすることができる。
これが、最大のウリなのです。

だから、変わることを恐れないことです。
時代や環境の変化に恐れることなく、アジャストしていく。
商品やサービスを変えるだけでなく、業種・業態までも変えていくことを恐れない。
変態すること、すなわち形態を変えながらも生き残っていくのが、小さな会社なのです。
このことを忘れないようにしてください。