小規模事業のような小さな会社が、利益を出していくためには、自分の商品をいかにして、売り手市場で売っていくのかというのが重要です。
まず売り手市場を創ること
売り手市場とは、買い手の数が売り手より多い状況です。
つまり、需要のほうが供給より多い状態です。
この状態を市場に創り出すことができれば、価格競争に陥ることなく、適正な利益を得ることが可能になるのです。
小さな会社が、事業を継続し利益を出すために、やらなければいけない、最も大事なことがこれです。
売り手市場を創り出すこができれば、確実に利益を出すことができるのです。
売り手市場を創る4つの方法
売り手市場を創り出す為には、次の4つの方法があります。
(1)イノベーションを起こす。
どこにも売っていないような、斬新で目新しい商品を創り出します。
売り手はあなたしかおらず、それを求めるニッチな市場が存在します。
こうすることで、一人の供給者に対して、多くの買い手が存在する状況が作り出されます。
(2)人間関係を構築する
あなたが、買い手と強い結びつきを気付くことで、買い手は、他の売り手に見向きもしなくなります。
つまり、あなたの言うことしか聞かなくなります。
このまま、買い手が他の売り手に関心を示さなければ、売り手市場となります。

(3)利便性を追求する
利便性とは、買い手の負担が最も少ない形で、買い手のニーズにこたえることです。
つまり、適切な場所で、適切な時に、消費者の欲求を満たす何かを提示し、簡単に手に入るようにします。
そうすることで、買い手は時間、お金、エネルギーを余分に費やして別の商品を探そうとはしなくなるのです。
(4)低価格
これは、わかりやすいです。
他者より安い価格で商品を提供します。
そうすれば、買い手はあなたから買うようになります。
ただし、設備投資などをして、他社よりコストを下げることができなければ、利益が出なくなります。
この4つが、売り手市場にする方法です。
小さな会社は一つに特化すること
しかし、よくみてみると、これらの4要素は、2つの対立軸に分けられる事に気づきます。
たとえば、イノベーションと利便性は基本的に両立できません。
イノベーションには、時間がかかることと、最初のアイディアは、欠陥があるからです。
たいていの商品は、イノベーションを改善して利便性を追求していく流れになります。

また、激安価格で提供しながら、顧客との関係性に優位に立つのも難しいでしょう。
激安価格を提供するということは、それ以外のコストを徹底的にカットする必要があるからです。
また、それぞれにコストがかかることですから、小さな会社にとっては、この4つの方法のうち、どれか一つしか選べないということもあります。
そのため、どこで、自分の地位を築きたいのか、力を注ぐべき場所を選ぶ必要があるのです。
小さな会社が進むべき道
結論として、小さな会社は、
(2)人間関係を構築する
(3)利便性を追求する
このどちらか、もしくは両方を目指していき、売り手市場を創っていくことになります。
あなたの会社の方向性をもう一度見直してみてください。
今のやり方で、売り手市場を作り出すことが可能でしょうか?
もし、そうでないのであれば、もう一度方向性を見直すことをおすすめします。