中秋の名月

中秋の名月

十五夜の月

旧暦の八月十五日は、秋の真ん中の月の真ん中の日、つまり秋全体の真ん中の日と考えられますから、この日のことを「中秋」と言われます。

旧暦は太陰暦の一種ですから日付は、28日周期の空の月の満ち欠けの具合によく対応しますので、月の半ばである15日の夜の月は必ず満月か満月に近い丸い月が見えることから「十五夜の月」 = 「満月」となり、この夜の月は、「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」と呼ばれます。

「月々に
   月見る月は多けれど
      月見る月はこの月の月」(読人知らず)

と読まれた、日本では、お月見をする日です。

さあ、この歌に月は何個有るでしょうか?

数えました?
8個あるんですね

だから、この歌は旧暦の8月を意味しています。(なるほど!)

さて、このお月見ですが、この時期(現在の暦の 9~10月)は、台風のシーズンであり、また秋の長雨の時期にもかかりますから、昔からあまり晴天率が良くなかったようです。

江戸時代には、
「中秋の名月、十年に九年は見えず」
という記述もあるほどです。

お月見の歴史

さて、十五夜というと、「お月見」と私たち日本人は、すぐに思い浮かべますが、このお月見の風習は、縄文時代ごろからあったともいわれています。

中国から仲秋節が伝わり宮中で正式行事となったのが村上天皇の御代(966年頃)。
この頃はまだ、月を愛でながら詩歌管絃してただ遊ぶものでした。

十五夜に月見の祭事が行われるようになると、平安時代頃から貴族などの間で観月の宴や、舟遊びで歌を詠み宴を催すようになりました。

平安貴族らは月を直接見ることをせず、杯や池にそれを映して楽しんだとされています。
『竹取物語』には、月を眺めるかぐや姫を嫗が注意する場面があり、月見を忌む思想も同時にあったようです。

今日のように月見に供物を供えるようになったのは室町時代からです。

「十五夜」は、中秋の名月を鑑賞する他、これから始まる収穫期を前にして、収穫を感謝する初穂祭としての意味合いがありました。

9月頃に収穫される「芋」をお供えすることから「芋の名月」とも呼ばれています。

現在では、満月のように丸い月見団子と、魔除けの力があるとされたススキを伴えるのが一般的な「十五夜スタイル」です。

月が見える場所などに、薄(すすき)を飾って月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、御酒を供えてお月見をする風習となっています。

月見団子と事故の記憶

月見団子と事故の記憶

そういえば私は、幼稚園の時に、月見団子を買いに行って交通事故に合い、瀕死の重傷を負ったことがあります。
とりあえず、無事奇跡の生還(笑)をはたし、いま、こうして文章を書いているわけですが、いまでも、左後頭部にハゲになって、そのときの傷がはっきり残ってます。

だから、このお月見、あまりいい思い出がありません。
月見団子などは、どうにも全く食べられません。

そもそも、私の記憶って、こんなのばっかりなんですが(笑)

ちなみに、秋の味覚でもう一つだけダメなものがあります。
それが、「栗」

これも、子供の頃に、「天津甘栗」を食べながら車に乗っていって車に酔ったために、その後、食べられなくなったものです。

だから、栗が材料として入っているだけでもうダメです。
モンブランなんかもうね。
あれは、ケーキじゃない(キッパリ)

話がそれました。

月とうさぎ

月とうさぎ

ところで、月といえば、日本ではなぜかウサギです。

これは、月の影の模様が兎に見えることから、「月には兎がいる」というのは日本では、昔からいわれているのですが、世界ではまったく別の姿だったりします。

アラビアでは百獣の王ライオンが果敢に吠える姿
南ヨーロッパの海沿いの国々では、昇り来る満月を大きな片腕のカニが大潮を招く姿
東ヨーロッパや北部アメリカでは、女性の横顔
南部アメリカでは、ワニ
欧米の一部の地域では、本を読む老婆の姿
南米の一部の地域では、運ぶロバの姿

もうこうなっちゃうと、まったく別の景色になっちゃいます。
月に老婆の姿やワニを見ても、まったく風流には思えないし・・・

ちなみに、月にウサギを見るのは、主に、中国・韓国・日本
これには、仏教の経典に出てくる次のような話が影響してます。

仏説のウサギ

仏説のウサギ

昔、猿、狐、兎の3匹が、山の中で力尽きて倒れているみすぼらしい老人に出逢った。
3匹は老人を助けようと考えた。

猿は木の実を集め、狐は川から魚を捕り、それぞれ老人に食料として与えた。
しかし兎だけは、どんなに苦労しても何も採ってくることができなかった。

自分の非力さを嘆いた兎は、何とか老人を助けたいと考えた挙句、猿と狐に頼んで火を焚いてもらい、自らの身を食料として捧げるべく火の中へ飛び込んだ。

その姿を見た老人は、帝釈天としての正体を現し、兎の捨て身の慈悲行を後世まで伝えるため、兎を宮居に祀(まつ)った。

月に見える兎の姿の周囲に煙状の影が見えるのは、兎が自らの身を焼いた際の煙だという。
この伝説は、仏教説話『ジャータカ』を発端とし、『今昔物語集』などで語られています。

手塚治虫の『ブッダ』の中にも出てきますよね。

私は、この話を聞くと、ペットにウサギを飼っているのでつい涙が出そうになります。

いずれにしても、今夜は満月。
夜も涼しくなってきたし月を眺めて一献と洒落込んでみましょうか

ところで、先ほどの答えですが
「八月十五日」=「中秋」=「なかあき」と読みます。

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