多くの小さな会社やお店の社長が陥っている致命的なミスは、間違ったものに愛着を持っていることです。
それは、自社の商品やサービス、さらには、自分の会社に惚れ込んでいることです。しかし、これは大きな間違いなのです。
商品に惚れ込みすぎない
私がよくコンサルティングをしていて感じるのは、ほとんどの社長さんが自分の商品やサービスに惚れ込んでいて、その商品が、どれだけ素晴らしいかをとにかく力説してくれます。
「この商品は、素晴らしい!素晴らしい!
ぜひ買いなさい」
そう、顧客に説明をしている・・・
違いませんか?

もちろん、惚れ込んではいけないという事ではありません。惚れこまないとその商品やサービスを自信をもって売ることができなくなります。しかし、自社の製品やサービス、あるいは会社を盲目的に信じて押し付けてはいけないということです。
本当に愛着を持つべき相手は、商品ではなく顧客であるべきです。つまり、顧客の利益をあなたの利益よりも優先させることです。
利益ばかりを考えるから売れなくなる
商品やサービスを売る時に、ほとんどの人が次のように考えます。
「この商品を買ってもらうためには、何ていえばいいんだろう」
しかし、そうではなくて、
「自分は顧客に何を与えられるのか?
私が与えるべき利益は何なのか?」
こう考えるべきなのです。

顧客に価値をもたらせばもたらすほど、顧客にとってだけでなく、あなた自身にとっても、より大きな価値が生まれます。
顧客の人生を豊かなものにすることに貢献すればするほど、顧客との結びつきは強くなり、あなたはもっと成功することになるのです。
商品の良さではなく愛を伝えよう
そして、あなたが、あなたの顧客に事を大事にし、常に気にかけていることを顧客にはっきりと伝えることです。
その為には、あなたは、顧客に対して、
「私は、あなたのことが大事です。
あなたの人生の幸福こそが私の目的なのです」
こう伝えてください。
これがしっかりと伝われば、顧客は、あなたに大きな価値をもたらしてくれるのです。
顧客は一人ではない
顧客は、あなたの大切な友人です。まずは、ここをしっかりと認識してください。
友人であれば、あなたは、その友人が重大な決断をする時には、出来る限り豊富な情報に基づいた客観的で事情に通じたアドバイスをするべきです。そうしないと、誰かの手にかかり、騙され生活や財政面で、大きな問題が出るような危険な決定をする可能性もあるからです。

顧客が、あなたのサービスを、ただ利用するだけでも構わないのです。あなたにとって肝心なのは、顧客が、大事な状況で、少なくとも最高のアドバイスを受け、酷いアドバイスを信じて決めずに済むというこの一点なのです。
もう一つ、覚えておいていただきたいのは、顧客は、一人ではないということです。あなたの友人である顧客には、大切な、かけがえのない友人がたいていいます。その友人が重大な決断をする時にも、あなたは、手を差し伸べるべきなのです。
あなたは生身の人間を相手にしている
人と人との間で作り出される価値や顧客にとって、大切な人との関係の重要性を理解すれば、あなたは、自分が想像する以上に、顧客の生活に大きく貢献できるのです。何を扱っていようと、どんな仕事だろうと、誰かの生活を変えていくことができます。その人の生活を豊かにし、安全にしているのです。
だからこそ、顧客を利益の対象以上の大切なパートナーとして考え、その人の幸せや成功が、あなた自身の幸せや成功と直結していることを理解してください。

ビジネスの成功は、他の人の問題を解決してあげようと願う気持ちから始まります。そうしていくうちに、顧客の人生を豊かなものにし、その結果、自分自身の人生や、家族や従業員人生も豊かになるのです。
あなたが、ビジネスの世界に身を置くなら、ただ、お金を稼ぐ為という以上に、もっと高い目標があると肝に銘じることです。他の人の抱えた問題を解決する手助けをし、選択肢をできるだけ広げてあげ、それを実現する方法を見つけるの為に手を貸してあげられる人になるのが、あなたの目標であるべきなのです。
ビジネスを手掛ける者は、どうしてもお金の数字でものを考えがちになります。しかし、あなたが本当にしなければいけない事は、お金という数字を相手にするのではなく、生身の人間を相手にするということなのです。