最初の利益を放棄するともっと儲かるのにそれができていない

最初の利益を放棄するともっと儲かるのにそれができていない

どのような商売であれ、利益を出そうと思ったら、お客が、再購入を繰り返すことで利益のかなりの部分を出すという事実を知っておくことが重要だ。だから、初めて付き合う顧客には、最初の利益を放棄してでも、一番効果的な提案をどうやってしていくかが大事になるのだ。そのためには、経営の基本は、利益を出すことが最終的な目的であることを理解することにある。(内田游雲)

profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

再購入客が利益をもたらす

あなたが商売をやっていれば、利益を出すことが最終的な目的である。

そして、どのような商売であれ、利益を出そうと思ったら、顧客が、再購入を繰り返すことで利益のかなりの部分を出すという事実を知っておくことが重要だ。

実際、ほどんどの商売は、再購入客(リピーター)によって利益の7割以上がもたらされるものである。例えば、チラシなどの広告費を使って、初めての顧客に物を買ってもらった場合、次回商品を購入してもらうために、チラシを打つ必要はない。ただ、手紙を書くかメールを出すかすれば、次回の購入につなげることができる。

最初に10万円かけて、3人の新規客さんに来てもらえたら、次は、手紙なら100円で、メールなら0円で来てもらうことができる。つまり、初回費用と、次回の費用では雲泥の差があるということだ。

そう考えると、毎月顧客が増えるなら、たとえ初回の購入で利益が出なくても将来的に考えれば、取引を繰り返すことで、多額の利益が出ることになる。利益が出ないどころか、わずかに損しても顧客を獲得し、バックエンドで相当の利益をあげることで、最終的に多額の利益が得ることができるのだ。

これは、小さな会社や個人事業者が、あまり活用できていない手法である。

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最初の利益を放棄すれば儲かるようになる

多くの小さな会社や個人事業の経営者は、お客との関係をスタートさせることを自分で難してくしまっている。これは、資金が豊富ではないために、最初に利益がでないことに、大きな恐怖を感じてしまうからだ。

つまり、自分の商品を使って目先の利益ばかり得ようとするためにかえって、お客との関係をスタートすることができないのである。お客との関係をスタートする、つまり、初回の購入をしてもらう為に、邪魔なハードルを下げたり、取り除いて足り出来れば、もっと大勢の人があなたのお客になるはずだ。

その為に、初めて付き合うお客には、最初の利益を放棄してでも、一番効果的な提案をどうやってしていくかが大事になる。

このことを理解しておくことができたら、たとえ、すぐには、利益が出なくても長期的な関係が続き、結果的には、大きな利益を上けることができるようになるだろう。

しかし、実際には、この最初の利益を放棄することが、小さな会社ができずに、自ら苦労する道を歩んでしまうのである。

お客の平均利益を見極めれば恐怖が無くなる

平均利益を見極めれば恐怖が無くなる

この戦略を、実践するためには、1人のお客が与えてくれる利益の大きさを見極め、理解しておく必要がある。それも、あなたの商売全体の平均としてでだ。ここでの、ポイントは、必ず平均値として算出しておくということである。

お客一人一人のもたらしてくれる利益は、もちろん均一ではない。しかし、全体の平均としてしっかりと把握しておくことで、取引の数が増えるほどに、その数値に近づいていくことになる。これが大数の法則である。

こうすることで、最初にそのお客を獲得するために、自分がどれだけの時間や労力といったコストをかけられるかが判断することができるようになるのだ。

この数値のことを、顧客生涯価値(LTV)という。この顧客生涯価値(LTV)を把握しておくだけで、最初の顧客を獲得するためにどこまで費用をかけることができるかが判るのだ。

小さな会社や個人事業者が、この戦略を活用できていない理由は、どんぶり勘定になっていて、ここが把握できていないからなのだ。

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