暇な時期の売上を増やす方法

暇な時期の売上を増やす方法

経営者の大きな悩みの一つが、閑散期にどうやって売上を上げるかである。何もしていないのであれば、世の中の一般的な行事に売上を左右される、そんな経営しかできなくなる。当然何らかの対策を講じる必要があるのだ。結論として集めやすい時に新規集客をすることで、結果的に暇な時期の売上も上がることになる。まずは、これが基本の考え方となる。(内田游雲)

profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

閑散期の売上を増やすには頂上を高くする

経営者の大きな悩みの一つが、閑散期にどうやって売上を上げるかである。

もともと、売上が高い時期の方が、お客さんが集まりやすい時期である。そうはいっても、暇な時期に販促をしなければ、ますますその月の売上が下がってしまうことになる。暇な時期をただボーっと眺めているだけでは、それは、経営者とはいえない。

何も考えず、何もしていないのであれば、世の中の一般的な行事に売上を左右される、そんな経営しかできなくなる。当然何らかの対策を講じる必要があるのだ。

【参考記事】:

では、暇な時期の売上を上げるコツとは何だろうか。これがなかなか難しい。なぜなら暇な時期は、やはり暇なのだ。そこで、参考になりそうなヒントをいくつか書いておくことにする。

例えば、あなたの会社やお店の繁忙期が8月だったとする。そして、その2ヶ月後の10月が閑散期としよう。この時に、8月の売上が、1,000万円だった場合と、5億円だった場合では、その他の条件が全く同じだとしたら、2ヶ月後の10月の売上の数字は、どちらの方が高いだろうか。

アタリマエの話だが、誰でも解るように、後者の方が確実に高くなる。後者の方がそもそも50倍も高いのだから、下がったとしても当然高いはずだ。富士山の5合目と近くの100mの山の5合目であれば、富士山なら1600m、近くの山は50mなのだ。

つまり、大きな山さえ作ってしまえば、たとえ、下り斜面になっても、その斜面は、低い山よりも高くなるのである。

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閑散期の売上を上げる方法

さて、以下の記事の中で、1回きりのお客さんの説明をした。

【参考記事】:

一回きりのお客さんの割合は、だいたい50~70%である。しかし、考えてみれば、反対に30%以上は必ず2回以上利用するのだ。この人達が、繁忙期に集客すれば、閑散期にも再度来店してくれるので、閑散期の売上が増えていくことになる。

つまり、閑散期の売上を上げる方法は、次のような流れになる。

(1)暇な時期には集客の反応が悪い
(2)一方繁忙期には、市場に買う気のあるお客さんが多くいる。
(3)新規客はの集客は繁忙期の時に行う
(4)繁忙期に獲得した新規客のの中から、暇な時期にもう一度利用するお客さんが現れる。
(5)そのお客さんに、暇な時期の売上を押し上げてもらう。

こうした流れになるのだ。

つまり、集めやすい時に新規集客をすることで、結果的に暇な時期の売上も上がることになるのだ。まずは、これが基本の考え方となる。

個別のニーズ(Needs)を作り出す

個別のニーズ(Needs)を作り出す

そもそも、繁忙期が偏る理由は、多くのお客さんが「ニーズ(Needs)」をきっかけに、商品を購入しているからだ。では、閑散期にも何かニーズ(Needs)を見つけ出し、活用すれば閑散期ににも、お客さんをお店に呼び込めるはずだ。

「ニーズ(Needs)」とは、多くの人に当てはまるような、一般的な行事等だ。だったら、個人的な「ニーズ(Needs)」を探してみればいい。

一般的に考えれば誰もが持っている「ニーズ(Needs)」といえば誕生日がある。これは、誰でもわかりやすいニーズ(Needs)である。

「何だ、誕生日にDMを送ろうってこと?
 そんなこと知ってるよ!」

そう思うかもしれないが、あなたの会社やお店は、これをちゃんとやっているだろうか。一回やって、効果が見られなかったら止めていないだろうか。もちろん、一回でもやっていたら、それなりの反応はあったはずだ。しかし、ほとんどの会社やお店では、やり続けていない。なぜなら、1~2回やってみたけれど、あまり売上が伸びないと感じるからだ。

しかし、よく考えてみることである。DMを出した場合と、何もしない場合で、誕生日に利用される確率はどちらが高いだろうか。この世界は確率に従っている。これは大きな法則である。当然確率が高いほうが実現しやすくなる。この誕生日は、誰にでも毎年必ず来るものである。今年の誕生日は、他に行ったけれども、来年はどうだろうか。その時に、どうすれば利用される確率が高くなるだろうか。

誕生日のメッセージカード1枚を送る費用は、印刷費やらを含めても一枚100円程度である。仮に10年送り続けても1,000円だ。

あなたも、これまでにどこかのお店で、誕生日を書いたことがあるだろう。そこから、10年以上誕生日のメッセージカードやDMが届いている会社やお店はあるだろうか。

誕生日のメッセージカードが届くお店と、届かないお店。

どちらが誕生日の時に利用する可能性が高いだろうか。これは、誰が考えても解るはずだ。何度も書くが、この世界は確率に従っている。

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誕生日をニーズ(Needs)に昇華させる

さて、この誕生日だが、闇雲に誕生日の割引キャンペーンをやったからと言って、それで売上が上がるほど単純ではない。あくまでも、「ニーズ(Needs)」があるから商品を購入するのである。

例えば、よくあるのが眼鏡屋さんのキャンペーンだ。誕生日に20%offの割引キャンペーンなんかをよくやっているが、そこまでの効果が無い。なぜなら、誕生日だからといって眼鏡を新しくする「ニーズ(Needs)」が無いからだ。もちろん、メガネを買おうと思っていたなら、それなりの動機づけにはなるが、それによって購買行動を誘発できるほどではないからだ。

ここで、基本に戻って考えることだ。誕生日の代表的な「ニーズ(Needs)」は何だろうか。そう、プレゼントだ。じゃあ、そのプレゼントを贈る人はだれだろうか。わかりやすいのは奥様だ。

「ご主人の誕生日に、かっこよくなる眼鏡を贈ってみませんか?」
 
こんなDMを奥様に贈れば「ニーズ(Needs)」につなげることができるかもしれない。

これは、花屋さんも同じだ。もちろん、自分へのご褒美という「ニーズ(Needs)」を刺激してもいいのだが、やはり、花は贈られたいし贈りたいものだ。全ては、こうした「ニーズ(Needs)」を見通せるアイディアがあるかどうかなのだ。

そうなると、同じ誕生日を集める時に、家族の誕生日まで入手することが必要になる。3人家族なら、誕生日数まで3倍になる。それぞれの誕生日に「ニーズ(Needs)」を考えたメッセージカードやDMを送れば、売上が増えていくはずだ。

ここでも、顧客リストの重要性が浮き出てくる。もし、あなたの会社やお店に顧客リストが無いのなら、まずはそれを集めることが第一歩になる。

何も考えず、何もしていないのであれば、世の中の一般的な行事に売上を左右される、そんな経営しかできないのである。

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