小さな会社を経営するにあたって、あなたが考えるべきことは、いかにして、顧客の立場に立って考える事ができるかということです。
そして、顧客が本当に必要なものを、お客さん本人が判っていなかったとしても、あなたが見極めることです。
5W1Hで考える
顧客は、自分が探している特定のものが、絶対に必要だと思いがちです。しかし、あなたがいろいろ聞いてみると、実は全く違うということがあります。もっとお金のかからない方法が、顧客の問題を解決する場合もあるのです。
この顧客の本当に必要な方法を提案することができれば、ほんとうの意味で顧客の役に立つことができるようになります。

しかし、顧客の問題について、ほとんどの人が、なかなか具体的に想像できません。それは、なぜかというと、顧客の立場に立つ為の想像力を使う方法を知らないからです。
そんな時に有効なのが
「5W1H」
そう、文章を書くときなどに使われるあれです。
Why
What
Who
When
Where
How
この6つを使って、顧客の問題解決の最適な方法を探していきます。たいていの顧客の抱える問題は、この6つを基準に考えていくことで、その本質が見えてくるのです。
顧客が本当に必要としているもの
ここで『ビジネスとは顧客の生活を護ること』のトースタ-の話を、少し思い出してみてください。
あなたのお店に、顧客がトースターを買いに来たとします。そんな時に、この項目を考え、質問をしていきます。
「Why(なぜ)」
トースターを買いに来たのか?
それは、前のトースターが壊れたから?
今のトースタ-が気に入らない?
「What(何)」
トースターで何をしたいのか?
パンを焼きたい?
冷凍ピザを焼きたい?

「Who(誰)」
トースターを使うのは誰?
独立する子供?
単身赴任のお父さん?
小さな子供のいるお母さん?
誰かへのプレゼント?
「When(いつ)」
トースターを使うのはいつ?
朝の忙しい時に使うのか?
パーティーで使うのか?
「Where(どこ)」
トースターはどこに置かれるのか?
台所におくのか?
テーブルに置くのか?
使わない時は何処かにしまうのか?
「How to(どうやって」
トースターはどうやって使われるのか?
仕事で頻繁に使われるのか?
たまにしか使われないのか?

これらは、一つの例ですが、顧客の問題解決を想像し、質問し、本当に必要なものは何かを考えていくのです。この例のように掘り下げていけば、顧客の本当に必要なものが見えてきます。あなたは、その最適なものを、理由を説明して顧客に勧めればいいのです。
こうなると、その顧客にとって、あなたは、単なる販売者以上の存在となりっていきます。つまり、あなたはアドバイザーとなるのです。こうすることで、顧客から信用を勝ち取り、最終的に、次々とビジネスが生まれていきます。
商品は問題の解決策のこと
ところが、ビジネスの世界では、多くの人が、この基本的なことが判っていません。自分が実際に売っている物が、商品ではなく「問題の解決策」であるとは思いもよらないのです。
そして、人にモノを売る時に、その人が本当に必要としているモノを売るのと、こちらが売らなくてはいけないモノを売るのとでは、後で大きく差がつくことを知りません。結果として、どちらが再注文につながり、紹介によってビジネスが広がるかもわかっていません。

さらに、こうした顧客は、あなたから離れることはありません。なぜなら、その顧客にとって、信頼のおけるアドバイザーとなったら、あなた自身が素晴らしい価値を持つからです。
こうなれば、あなたは特別な価値を持つ存在として、価格競争に巻き込まれることもなく、ビジネスをやっていくことができるようになります。
顧客は
「あなたの保護下にある人」
これを常に忘れないことです。