商売と宗教は似ている

ビジネスと宗教は似ている

商売とは、少し見方を変えれば、「あなたの思想や考え方を、お客に知らしめ、共感してくれる人に商品やサービスを購入してもらうこと。」こう言い換えることができる。現代のマーケティング理論やセールステクニックなどを学ぶと、つい、この一番中心の部分を忘れがちになるのだが、商売の一番中心にあるべきなのが、この、「思想や考え方」である。結局のところ、会社を繁盛させる最大のコツは、経営者の人間性を高めることにあるのだ。(内田游雲)

profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

宗教と商売との近似点

私は、ビジネスという言葉よりも、基本的に商売という言葉のほうが好きだ。もっと好きなのは「商い」という言葉なのだが、これは、この記事の趣旨には関係ないので、とりあえずおいておく。

さて、ビジネスとは、じつは宗教にとても似ているところがある。

ビジネスとは、少し見方を変えれば、

「あなたの思想や考え方を、お客に知らしめ、
 共感してくれる人に商品やサービスを購入してもらうこと。」

こう言い換えることができる。

特に、
「あなたの思想や考え方」
この部分が重要になる。

ここが、「神」とか「悟り」とかになると宗教になる。ここが商人としての心構えになると商売になるのだ。

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伝えるべき思想を持っているか

特に、これからは、こうした思想の部分がとても重要になってくる。

もっとも、これは、今に始まったことではなく、江戸時代の越後屋(現在の三越)も次の3つの基本をお客に知らしめて大繁盛した。

「店前現銀売り(たなさきげんきんうり)」
現金をたてまえとした店頭販売の実現。

「現銀掛値無し(げんきんかけねなし)」
定価販売を世界で初めて実現した。

「小裂何程にても売ります(切り売り)」
客の需要に応じての切り売り

こうした、商売の思想を伝えて、それに共感してくれた人に買ってもらう。時代が変わっても変わらない基本がここにあるのだ。

商売とは商いの道である

現代のマーケティング理論やセールステクニックなどを学ぶと、つい、この一番中心の部分を忘れがちになるのだが、商売の一番中心にあるべきなのが、この、「思想や考え方」である。

そうなると、自ずと、どのような思想を持ち、どのような考え方をするのかが重要になる。結局のところ、会社を繁盛させる最大のコツは、経営者の人間性を高めることにあるのだ。

商売は、決して宗教ではないが、商売とは、商いの道を究めること、つまり、「商道」といえるものである。

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