小さなお店や会社とフロー経営

生きがいを仕事にするとフローに入る

仕事は楽しんですることが重要

小さな会社やお店では強みを活かし、使命を生きることで、仕事をすること自体が意味のあるものとなります。

これまで、仕事をするということは、

「仕事はそんな甘いもんじゃない!」
「仕事だからタイヘンなのは当たり前!」
「仕事だから我慢しなければいけない!」

こういったものでした。

しかし、それは本当でしょうか?
私は、そうではないと考えています。

また、その反面、

「好きなことを仕事にできる人は幸せだ!」

こういった言葉も耳にしますよね!

人生の中で仕事をしている時間は1日8時間、つまり、人生の1/3にもなります。これだけの時間を我慢と苦痛の中に置くことが、はたして本当に幸せなことなのでしょうか?

そうではなくて、自分のやりたいこと、得意なこと、そして人生の目的を仕事にできたら、その人の人生はより輝いていくはずです。

楽しいからこそ仕事は上手くいく

強みに特化し、情熱を感じることを仕事として実現することで、仕事自体が 楽しいものとして働くことができるようになります。

人間だれでも好きなことは時間を忘れてできるものです。
楽しいことだから元気になれます。
楽しいからやる気が出ます。
そして、アイディアも出ます。
さらに、強みを活かして本来の輝きを解き放つことで、いわゆるフロー(流れの中に生きる)体験を する人も多くなっていきます。

フローという言葉がいきなりでてきましたが、ここで、このフローについて説明しておきますね。

そもそも、なぜ私がこのフローについて 考え始めたかというと、私は、ここ数年運について考えていました。これは、よくいう占いの類ではなく、世の中には、いつも運のいい人、いつも運の悪い人がいます。
こういった幸運・不運になぜ差がつくのはなぜなのか?
ツイていない人もラッキーな人になれるのか?
じゃあ、その違いは何なのか?
そもそも、運がいいとはどういうことなのか?

そんなことについて、色々と調べていたわけです。

人はどうすれば幸運になれるのか

そもそも「運がいい」とはどういうことなのかというと、運がいいとは、「物事が思うように運ぶこと」あるいは、すべての物事が都合のいいように働くということ」なのです。これを、よく共時性(シンクロニシティ)の発動といいます。

それでは、この状態をどんな人でも作り出すことは、できるのでしょうか?
(これができたら凄いと思いませんか?)

これについては、過去にイギリスの大学が調査し、興味深い結果が出ていました。1ヶ月の間、幸運な人と同じような行動をしてもらい、自分の直感を大事にし、運があると期待をかけ、そして悪運には融通を持って対処するようにさせたのです。すると80%の人が自分の人生について幸福感を得て、幸運なように感じていたそうです。

そんな幸運の要素と呼ばれる4つは、

1. 内から聞こえる直感を大事にする
2. 新しい経験をすることや普段の習慣が壊れることに対し心をオープンにする
3. 毎日少しの時間だけ、うまくいったことを考えるようにする
4. 重要な会議や電話などする前に、自分を幸運な人間だと心に描く

こうすることで、だれでも 幸運になることができるとしています。

仕事に幸運をもたらす『フロー状態』

仕事でフローにはいるとどうなるかといいますと、まず、すべての物事が思うように運ぶようになります。ワクワクし無我夢中で何かに取り組んでいる時の精神状態になり、共時性が発動されてきます。

共時性とは、「同じ意味を持つ二つあるいはそれ以上の、因果的に無関係な出来事の同時生起」(ユング)と定義されるように、必要な人や物や出来事が勝手に押し寄せてくる状態です。

つまり、ひたすら運がいいといわれる状態です。

このフローは、すべての物事を成就させる力を秘めていて、何もかもがうまくいくようになります。つまり、このフローにさえ入れれば、何も考えなくても すべてがうまくいく幸運の状態になっていくのです。

フローとは、流れに乗った状態のことで、確かな満足感と、生活に楽しさを与えるものです。そして、フローは、偶然を呼びます。つまりこの偶然は必然ということです。

偶然が起こるということはは進んでいる道が間違っていないことの証であって、意味のある偶然を掴み、流れに乗ることが、フローに生きることということなのです。

フローに入るコツ『内発的動機』

このフローに入るコツというものがあります。それが、内発的動機に従うことです。

一般的に人間は、外から与えられる何らかの報酬を求めたり、処罰を避けるために 行動を選択すると考えられています。金銭や名誉、地位、人気などを求めること、競争に勝つこと、他者との比較で優位に立つこと、また法律に違反しないようにとか、他人から後ろ指を刺されないようにと評判を気にした行動、食欲や性欲といったようなものです。これらを外発的動機と言います。

これに対して、心の底からこみ上げてくる動機を内発的動機といいます。

この内発的動機については E・デシの行った次のような実験が有名です。
とても面白いパズルを、被験者に解いてもらうと、当然休憩時間も熱中して取り組むのが普通です。ところが1問とけるごとに1$ずつ与えるようにすると、全員が休憩時間には休むようになります。つまり、わずが1$の報酬でも、パズルを解く喜びをうばってしまうのです。つまり、ほんとうの喜びや楽しみは、外部から与えられる一切の報酬とは無関係に、心の底からこみ上げてくるものなのです。

日本では、このことをよく次のような言葉で表しています。

「仕事の報酬は仕事である」

ところが、こうしてせっかくフローに入っても、その状態をなかなか長く続けられません。

自我の肥大

勝ち組になるとなぜかフローから外れる

今の社会では、勉強していい大学に入り、いい企業に就職して出世することや、起業したり、あるいはしこたま、お金が稼げる仕事に就いたりすることが、幼少の時からの人生の目標のようになってしまっています。

つまり「勝ち組」になり、社会の上層部に属することが、憧れであり、絶対的に善だと思われているのです。

しかし「勝ち組」になったとたん問題が発生します。それは『自我の肥大』ということです。

自我の肥大というのは、自分の存在や影響力、能力などを過大評価することです。自我が肥大してくると、関心が自分自身に集中し、自己中心的になり、自意識が過剰となり、 独自のものの見方にこだわるようになっていきます。

客観的な視点が失われ、すべてを 自分の利益に結び付けて発想する傾向が強くなります。そして、自分の思い通りに物事が進まないとイライラするようになるのです。これが、自我の肥大した状態です。

フローに入るキーワードが 「自由で楽しいこと」にありますから、まったく正反対の状態です。これでは、せっかく入ったフローの状態も続くわけがありません。会社や会社をひたすら拡大したいという欲求もこの自我の肥大からくるものです。

自我の肥大の功罪『ワンマン型経営』

それでは、人はなぜ自我の肥大を起こすのでしょうか?

自我は、自分の身体だけを支配するのでは飽き足らず、際限なく拡大しようとする欲望があり、なるべく多くの他人を自分の支配下に 置こうとする性質を持っています。

現代の社会では、クリアな目標を確立して、それに向かって努力する生き方が求められていますが、その方向性と自我の特性は同じルーツから出ているのです。したがって、人は社会の中で活動を強めると、自我の肥大に陥っていく傾向が強くなります。

自我が肥大すると、経営にも もちろん大きく影響することになります。

それは、経営者の自我が肥大するとどうしても、ワンマン管理型のマネージメントになってしまうのです。自分がすべてを把握していなければ気が済まず、自分の思い通りに物事が進まないとイライラする経営者です。よく言われるワンマン型と呼ばれる経営者達です。

しかし、自我の肥大は、すべてが悪いわけではありません。

危機的状況のときは、トップダウンのマネージメント、強力な支持・命令で組織をコントロールする ワンマン型のマネージメントが有効に機能することが多いのも事実です。ワンマン型だとリスクを恐れずにすばやい決定ができるため、たとえどんな決定でも、何も決定をしないことよりましなことが多いのです。

本来、企業の運営は全員が全速力で走っている状態を保つことが最も重要ですから、ワンマン型の場合、 方向は間違っているかもしれませんが、とにかく 組織のスピートを保って走らせることができるのです。

しかし、自我が肥大していると、特に危機的状況でもないのに、隅々まで自分の思い通りでなければ気がすまなくなっていきます。部下は皆、上の顔色ばかりを見て疲れ切った状態になってしまい、そして、自我の肥大した経営者は、「何でうちは、こんなボンクラが多いんだ」と嘆きながら、ますます組織の支配に精を出すことになります。

実は、自分自身の態度が、部下をボンクラに 仕立て上げていることに、自我の肥大している経営者は 一向に気がつかないのです。

経営者の人間的成長

フロー経営へのキーワード『小さな会社』

さて、ここで小さな会社の戦略に 話を戻してみたいと思います。

そもそも、小さな会社がとるべき方法性は、「自分の使命や生きがいから創造するビジネス」です。「好きなこと」だから、時間を忘れて没頭できるし、「やりがいを感じている」から楽しく生き生きと仕事ができるビジネスです。

これは、仕事がフローに入る条件と同じです。それはつまり、運がよくなる条件ということです。

小さな会社の取るべき戦略を発表した時には、多くの反論があがりました。これまでの近代的で精巧な経営手法から見れば正反対だったからです。しかし、人間でも組織でも、合理性からはみ出した部分は、合理的な部分に比べて、はるかの大きく、はるかに大切で、はるかに本質的なもので、そもそも、人間も組織も合理的な存在ではないのです。むしろ、合理的を超えたところにこそ正解があるものです。

経営者の人間的成長が会社を成長させる

経営者の自我が成長して軽くなると、空気のような存在のマネージメントになっていきます。

自我の肥大がビジネスを硬直化させるのに対して、自我の成長はビジネスにフロー状態をもたらします。つまり、経営者の人間的成長なくしては、ビジネスがフロー状態に入ることは難しく、特に小さな会社においては、経営者の人間性が最も大きくビジネスの成果に直結していることになります。

古くからいわれてきたことではあるのですが、経営者の人間性こそが、そのビジネスの成否を決める最も重要な部分なのです。

私がコンサルをしている経営者は、自然とフロー体験をされる方が続出しています。

フローに入ると何が起きるかというと、いままで考えられなかったところから仕事のオファーが数多く届いたり、会えるはずのない人に会えたりといったことが 頻繁に起こり出します。

ただここで気をつけなければいけないのが、状況が良くなるついこれまでのやり方が顔を出します。そうするとフローが止まって 元にもどってしまうのです。強みを活かして自分本来の輝きを発することが、このフローに生きていくコツなのです。

そして、やりたい仕事だけを行い、あえて拡大を目指さず自由に仕事も遊びもできるようになると、人生をもっと楽しむことができるようになるのです。

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