大金を集めないと決めたら自由になれる

小さな会社は大金を集めないほうがいい

小さな会社の取るべきスモールビジネス戦略

スモールビジネス戦略は、次の8つに集約されます。

「 小さな会社の取るべき8つの戦略」

(1)大金を集めない (集めることを目的としない)
(2)拡大志向ではない
(3)強みに特化する
(4)楽しんで仕事をする
(5)理念と情熱の経営
(6)長続きする
(7)顧客と共に成長する
(8)天職に生きる (役割を自覚して仕事として表現する)

小さな会社や個人事業者は、これらの特徴を持ったスモールビジネス戦略を取るべきなのです。

しかし、これだけ聞いても、実際に何のことかよくわからないと思いますので、
まずは、この8つのポイントについて少し詳しくお伝えさせていただこうと思います。

「大金を集めない」とはどいういうことか?

小さな会社の為のスモールビジネス戦略として、一番最初に挙げるのは、「大金を集めない」ということです。

「なんじゃそりゃ?」

もしかして、あなたは、そう思うかもしれません。
たしかに、これまでのビジネスの目的とは利益の追求でした。そして、経営をするときに、利益を目標にすることはとても重要な事です。

しかしここで、重要な事は、利益第一主義にしないということです。利益を求めるのは、経営の基本です。しかし、それを求めることと、それを最優先することとは違うのです。

現代のグローバル資本主義全盛の世の中では、会社の目的とは、利益を追求しいかに多くの利益を出すことです。
利益の額を大きく追求するためには、まず、商品を大量に売る必要があります。

そのためには、1人でも多くのお客さんに商品を売る必要があります。当然、日本国内では足りずに、海外の市場まで目を向けていくことになります。

大金を集めようとするからコモディティ化する

商品を大量に売るということは、自ずと最大公約数のニーズに、対応する商品を売る必要が出てきます。商品は、ニーズが無いと売れません。多くの人のニーズがあるということは、言い換えれば、最大公約数のニーズに対応するといことでもあります。

しかし、それは反面、商品が一般化(コモディティ化)するということになります。特徴のある商品よりも、誰にでも向く商品ということです。こういった商品は、市場が大きく映る為、ライバルも参入してきます。

さらに、商品をたくさん売るためには、まず、その商品をたくさん作らなければいけません。そのためには、工場などの設備投資をする必要があります。生産設備などに投資をして、生産力を上げていきます。

もちろん、すべて現金で作ることなどできませんから、設備投資のために銀行から借り入れをし、さらに、その工場で働いてくれる人を雇います。すると、利息や人件費といった固定費が増大していきます。

こうして固定費が増大しますから、より多くの売上げが必要となり、さらなる拡大を目指すことになります。

こうなるともうひたすら売る上げを増大させていかないと、ビジネスそのものが成り立たなくなってしまうのです。これが、いままでの典型的なビジネスモデルです。

商品が一般化(コモディティ化)する

大金を集めようとするから経営が難しくなる

戦後の日本のように、経済が右肩上がりの拡大の時代であれば、このビジネスモデルは非常に上手くいきます。誰もが、新しい商品を欲しがり、それを所有することを夢見ている状態だからです。高度経済成長は、そのベースとして人口の増大と所得の拡大が必要になります。つまり、消費人口が増え、さらに、所得が増大し続けていかなければ、経済は拡大していかないのです。

ところが、現在のようなほとんど経済成長が望めない、人口がむしろ減少傾向にある日本のような国の場合経済の拡大は望めません。そうなると売上げを上げ続けることは、競争の激化をもたらします。つまり、拡大しない市場の中で、市場の奪い合いがどんどん激しくなるのです。当然商品は売れにくくなります。

しかし、固定費が増大していますから、商品を売らないと倒産します。そのために、利益を削って値下げします。
ライバルも値下げします。こうして、デフレスパイラルという状態が 各市場で起きてくるのです。

「もう少し我慢すればきっと景気はよくなる。
 そうすれば、また前のように儲かるようになる」

経営者はこう夢見てがんばります。

しかし、残念ながらそんなことはもう起きないのです。あとは、ビジネスをすればするほど借金が増えていきます。

誰もが借金の返済を優先させる

物が売れないのが前提の今の日本

これは、経営者だけではありません。消費者も同じです。

消費人口が停滞している中で、さらに、社会が物を売る為にやったことは、未来のお金も使わせることでした。つまり、今の消費だけではなく、未来の消費まで今使わせたのです。これが、クレジットカードのような信用経済市場です。

賃金が右肩上がりに上がっている時はいいのですが、一度これが止まってしまうとどうなるでしょうか?

収入は上がらずに、借金の返済だけが残ります。そうなると、誰もが先ず消費よりも借金の返済を優先させます。こうして、物がますます売れない状況になるのです。

欲しいものがあっても買うお金が無い。これが、今の日本の姿です。

デフレ状態の日本に起きていることは、じつは、需要が不足しているということです。つまり買う人、買える人が数多くいないのです。そこに、大金を稼ごうとすると、どうしても海外へ販路を求めることになり、無理な投資を繰り返し、リスクだけを高めてしまっているのです。

そして、これらのすべての事象は、じつは、利益を最大に求めるという資本主義経済の原則から始まったのです。

大金を集めないと決めたら経営はもっと自由にできる

ですから、 スモールビジネス戦略においては、 この基本原則を、まず最初に変えていくのです。それが「大金を集めない」という意味なのです。大金を集めなければ、無理をして商品を大量に売らなくて済みます。

大量に売らなければ、商品のコモディティ化(一般化)は起こらず、価格の下落も起きないのです。そうすることで、借金のリスクもなくなるし、固定費も大きくならず、自由な経営ができるようになります。

大金を集めないということは、利益を出さない事ではありません。無理な拡大や投資をしないで、リスクを大きくせずに、適正規模でビジネスを行うということです。

本当にやりたい仕事のみを選んでできる、自由なビジネスこそ、小さな会社やお店、そして個人事業者が取るべき最大の戦略なのです。

お金の原理幸福の原理
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