小さな会社は小さいことを武器にする

小さな会社は社長の人間性が武器になる

今回のテーマは、「小さな会社の戦略」です。小さな会社の戦略と言われても、よくわからないかもしれませんが、ここで言う小さな会社とは、一言で言うと小規模事業者ということになります。

小規模事業者という言葉も、あまりピンと来なかもしれませんが、これは、正式な呼称です。

これは、中小企業庁のがHPでその定義をしています。

小さな会社の定義

中小企業庁のHPによる小規模事業者の定義は、

製造業その他の場合は、従業員20人以下
商業・サービス業の場合は、従業員 5人以下
宿泊業及び娯楽業の場合は、従業員20人以下

これらを小規模事業者と定義しています。

もちろん、ここには、個人事業主も含まれます。さらには、これから起業したい方も含まれます。含まれないのは、中規模事業、大規模事業です。

中規模、大規模の会社は、組織の力を生かしていくものです。それに対して、小さな会社やお店、個人事業者といった、小規模事業の場合には、個人の魅力を最大限に発揮するビジネスとなります。

こうしたビジネス戦略が「小さな会社の戦略」です。

小さな会社には独自の戦略が必要

こうした小規模事業者は、取るべき戦略も他の会社とは全く違うものになります。

大きな会社の戦略が、市場シェアを狙うのに対して、小さな会社の場合には、ニッチ戦略を基本的に取っていきます。さらに、組織で戦う中規模や大規模の会社に対して、個人で戦う小さな会社の戦略は、その基本に、経営者の人間性が置かれることになります。

つまり、
「私はあなたから買いたい!」
お客さんから、そう思ってもらうための戦略を追求することになります。

これが小さな会社が取るべき戦略です。

だからこそ、小規模事業の経営者は、決して手を抜いてはいけないということです。
部下に任せて、楽をしようと思ったら、その時点で顧客にとって、魅力が無くなってしまいます。
なぜなら、あなたから買えなくなるからです。

小さな会社の最大の魅力は、社長の人間性をもとに経営が成り立つという点にあります。つまり、お客さんが社長のファンになり、ファンだから商品を買うという購買行動です。

では、誰かに任せることができるような、そんな戦略を取ればいいと思うかもしれませんが、それでは、大規模な会社と戦略が被り、激烈な争いに発展してしまうのです。

もちろん、これに良いとか悪いとかはありません。
それは経営規模の問題なのです。

そもそも、小さな会社は、お金が無く、人材もいません。これが通常です。
そうなると、社長は何をすべきかというと全部やらなきゃならないのです。そもそも、従業員いないし、外注しようにも金が無い・・・。

計画もマーケティングもセールスも経理も、これら全てを社長が一人でやらなければいけないのが、小さな会社なのです。

まず、ここを自覚してください。

小さな会社と大手企業は全く違う

ただ、どのような業種であっても、小規模事業の規模であれば、「小さな会社の戦略」を取るほうが経営は上手く回ります。だから、小さいなら、小さいという事を武器にして稼ぐべきなのです。
そこを自覚して、小さい事を強みに変えていってください。

そして、小さな会社には、大企業や中規模企業とは全く違う独自のマーケティング方法や考え方が必要になります。

私たちが考える大企業の多くが家内制手工業から今の会社を築いています。代表的なのが、松下幸之助さんが築いたパナソニックや本田宗一郎さんのホンダですね。私たちが、会社を経営をしようとするときに、このイメージをどうしても浮かべてしまいます。そして、いつかは自分もそういう会社にしたいと誰もが考えてしまうのです。

ところが、現代の大企業の作り方は、大きく違ってきています。

現代の大手は、最初から大手で、その最初の大手を作るやり方は、まず、銀行から借入して、さらに出資者も見つけ、企画案を提示して仲間集めたりと優秀な人材をヘッドハンティングしてくるのです。こうして、いきなり大手が出来上がるわけです。

つまり、売上の前に、まず大きな資金があるわけです。また、そこに投資する投資家たちがいるのですね。そして、一気に業界地図を塗り替えるといった形です。これが、ここ10数年の大企業の作り方だったわけです。

しかし、今はそのやり方が、ネット環境がこれだけ整備されてくると、そんなことしなくても充分にマスにアプローチできるし、意味なくないかい?

となってきたわけです。

社員1000人、売り上げ高100億円という会社と、社員5人、売上げ高1億円の会社だと、通常は、後者のほうが儲かってますからね。そうなってくると前者のリスクってやばいよねっ!ていう話しになるわけです。

こうしてみると、そもそも、会社を大きくする意味がないわけです。

もちろん、雇用をたくさん増やして社会貢献したいという方は、会社を大きくすればいいです。

しかし、社員1000人で売り上げ高100億円という会社を作るよりも、社員5人で売上げ1億の会社を複数作ったほうが働く人も豊かになれるし、経営者もよほど楽なのです。

こっちのほうが、より現代的ですね。

小さな会社はゲリラ戦に特化する

さらに、大手企業と小さな会社では取るべき戦略が全く違います。ところが、大手企業の戦略が目に見えるので、小さな会社の社長もどうしても同じことをやろうとしてしまいます。

そのほうがかっこいいですしね。

しかし、小規模事業者が取るべき小さな会社の戦略は、弱者の戦略であり、徹底したゲリラ戦です。かっこ悪い戦い方です。そもそも、ゲリラ戦では、その戦略が目に見えるようではダメなのです。

ライバルの気づかないところで、着々と市場を押さえていくのがゲリラ戦です。ゲリラ戦は、見えたら負けです。見えた時点で真似されて、資金力のある所真似されて負けてしまいます。

だから、小さな会社を経営するためには、どのようなサイズで、どのような戦略を取るかを明確に自覚しておく必要があります。まず、ここのところを押さえておかなければ決してうまくいかないのです。

その為には、小さな会社独自のマーケティングやセールス手法の知識が絶対的に必要なのです。

もちろん、これら全てが最初からできる人はいません。
安心してください。

しかし、足りないところは、常に勉強していかなければ会社が潰れます。
だから、小さな会社の社長は勉強熱心であること。
勤勉に働くこと。この二つが絶対に必要になります。

小さな会社はあえて大きくしない

そして、小さな会社は、たとえ儲かっても、大きくすることを目指さないということです。
簡単に言ってしまえば、大きくしようとすると、価格競争に巻き込まれやすくなるからです。

会社を大きくすれば、大きな売上が必要になります。そうなると、商品を大量に売ることが必要になり、その結果、商品がコモディティ化して価格競争になっていくのです。多く売ろうとして、最も多い顧客層をねらうと、商品に特徴がなくなり、価格競争となります。一度価格競争に入ると、中国などの低価格商品を大量に提供する相手との競争になり、強みを失ってしまうのです。

このいい例が、最近の家電メーカーの失敗です。大手ですらこうなるのです。これを小さな会社が真似をしたら、地獄へ一直線です。あっという間に潰れてしまいます。

しかし、大きな売上を求めなければ、ニッチが主要なターゲットとなり価格競争をしなくて済みます。さらに、インターネットのおかげで、ニッチ層にリーチしやすい状況が出来上がっていますからこれを利用しない手はありません。ここをしっかりと押さえておけば、不用意な設備投資や雇用をせずに、しっかりとしたビジネスを築くことができます。

ところが、いざ起業をして少しうまくいくと、社長はどうしても夢を見てしまうのです。
「いずれは大企業にしたい!」
これが、失敗のもとになります。

だから私たちは、目指すビジネスの型をしっかりとイメージしておくことが必要です。現実をみれば、息の長い小さな会社を作ることが最も賢い選択になります。

これをまず覚えておいてください。

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